それで「天窓」を読んでみたが、いやはや、なんとも残雪らしくすごい。この家族の書き方などは「廊下に植えた林檎の木」同様、リアリズムでは決して書けない。静かに魑魅魍魎を客観描写するとかえって凄みが出る。
内田百閒の、生きているんだか死んでいるんだか判らない女性との道行きを書いた何篇かの小説も、もうちょっと先へ進むとこういう光景が広がっているのかも知れない。これから蒸し暑くなるので、こういういう傾向の小説を読むのに最適かもしれません。
この『蒼老たる浮雲』と次に出た『カッコウが鳴くあの一瞬』、『黄泥街』は地元書店で新刊で買ったが、他はみなネットで検索して苦労して入手した。『廊下に植えた林檎の木』と訳者の近藤さんの本『残雪――夜の語り手』は時間はかかったが安価で入手できたが、『突囲表演』はちょっと高め。こんなくらいなら新本の時に買っておけばよかったが、まだいいだろうとたかをくくっているうちに品切れ、絶版となってしまうのです。
表紙はここにアップしてありました。
一太郎2007が届いたので早速インストール、といいたいところだがうっかりウィルスバスターを切らないでいたら見事にインストール失敗。2度目に無事インストール。
あれこれ試してみる。Wordと違ってまごつくところもあり、Wordにはない便利な機能もある。
また一太郎を使っている同人の実際の原稿ファイルでルビが振ってあるものをWordで開き、10.5ポイントで書かれているフォントサイズを9.5ポイントに変更した場合、ルビのサイズは変更されず、あらためてひとつずつ手作業で修正しなくてはならないのだが、
ということは、今後はルビがあるなしにかかわらず、一太郎は一太郎でフォントサイズなどは変更し、ほぼレイアウトを済ませてからWordに移行すればいいのかもしれない。だとすると、やはり一太郎インストールは正解なのかもしれない。
Wordと一太郎の両刀遣いはタイヘンだが、便利なこともありそうなので一冊一太郎の本を手元に置かないといけませんね。
残雪の本では、「黄泥街」と「蒼浪たる浮き雲」は持っていません。そのうち、と思っています。やみつきになるのですよね、あの描写の鮮やかさ、奇想天外な展開と、多くの絶望的描写と、明快な文章から感じる微かなやすらぎに。
返信削除「天窓」をお送りくださって、すごく嬉しかったです。筋らしきものは無いのですが、妙によくわかる。一場面一場面が、叩き込まれるようにはいってくる。私の本棚では、残雪のランクが一番上です。
一太郎は、私は変なところを触っては、「何、何、どうなってるの!」と、パニックに陥ります。
クレジット・カードを持たない原始人であります私の天敵・Amazonのマーケット・プレイスに2冊ともありますが、「黄泥街」はちょっと高め、「蒼浪たる浮き雲」は2,000円、2,300円があります。残雪の場合、2,000円は安い範疇に入るかと思います。
返信削除「天窓」すごいですよね。
まさに"想像力による描写そのもの"ですね。単なるリアリズムの描写では及びもつきません。