十日ほど前に、26歳という若い小説の書き手から編集発行人を務める文芸同人誌への入会を打診するメールをいただきました。
ネット上での同人募集はいろいろ問題があって停止していたのですが、地元に居住しているということで、会の状況を説明するメールを返信し、とにかく1篇送っていただいて作品を拝見することにしました。
じきに掌編が送られて来ました。
書き出しは硬くてすんなり惹きこまれる感じではないのですが、以後は欠点らしいものも目につかず、先ず先ずの作品でした。入会したいと言えばどうぞどうぞといえる作品である。
ただし、こちらの同人の構成というか世代を知って、彼が戸惑っていること、顔を合わせての合評会が今は無いことなどにがっかりされているようだった。
26歳!
戸惑いはこちらにもある。
50代の終わりが一人で、あとは60代、70代、80代に手が届いたひともいる。
26歳の青年にはどう見えるだろう。
無論、60代、70代、80代とはいえ、全員がパソコンで原稿を書いて電子メールに添付して送信することのできるひとばかりで、ただの疲れた老人とは訳が違う。ひとりひとりが実に強力な同人なのです。
むしろいちばん疲れていてどうしようもないのは編集発行人である私自身です。
26歳の青年をどう処遇していいのか、途方に暮れます。
彼にいい作品を書かせることにはかなりの精神のエネルギーを使わなければなりません。
ということで、一週間ほど悩みましたが、先ほど彼に断りのメールを入れました。
彼は同人誌に入るよりも、ひとりでもふたりでもいいから、お互いの作品を批評し合える相手を見つけることの方が有意義かもしれません。