2010年5月21日金曜日

忸怩と断腸

 一昨日、県内のある同人誌を送って下さったAさんに、お礼の手紙を手書きで書こうとしたが、情けないことに長いこと使わない万年筆が使用不可能で、あっさり手書きを断念、一太郎で書いた。手書き派のAさんには手書きで返事を書きたかったのに。
 すでに45号で同人誌を終刊し、県内の同人誌の団体を退会したので、そのどこからも雑誌は送られて来ないのだが、こうしてAさんに個人的に送っていただいて読むことができるのは本当にありがたいこと。
 相互批評も期待できず、ただ年に一度の総会と懇親会しか望めない団体に未練は無いが、AさんやNさん、K氏やS君などと酒を酌み交わせなくなってしまったことには忸怩とせざるを得ない。


 それから、水面下でひそかに決定したかに思えた新しい雑誌の誌名について、ある同人の方から異論が出て、別の誌名が提案された。それは終刊した同人誌のイメージを引き継ぐような円環をイメージしたものはあるが、私としては終刊した同人誌にはすでに未練はなく、新たに、もう後がないとも言える人生後半で、もう一度、小説を書くこと・文芸誌を編集発行することに戦闘的に挑みたいと思って新しい誌名を提案したのだったが、どうもこの方にはそれが理解されないらしい。
 この方、確かに書かれる作品は優れているのだけど、少し天上天下唯我独尊なキャラクターであって、この方のために実はひとりの同人を失っている。その方の退会届を私は素直に受け取ってしまったのだけれど、後日、その方から退会を後悔するメールを頂戴して、胸が傷み、忸怩たる思いと断腸の思いの二乗に苛まれてしまった。

 文芸同人誌はプロの作品を掲載する場では断じてなく、八十歳を過ぎてもなお創作に打ち込む、技術的には下手であっても自分が書きたいことを真摯に書こうとするアマチュアの作品を掲載する場なのです。
 自分の文学観に合わない作品だからといって安易に否定しさる姿勢など、天上天下唯我独尊的偏狭に過ぎないのです。

 

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