ひょんなことから、先年亡くなった、さる同人誌のこてこての私小説の書き手の息子さんの、そのブログに迷い込んでしまった。自分の不倫を臆面もなく隠さず書いてしまうような、それでいて繊細な無頼派で、私とはまったく対極にある書き手だったが、人間としてはとても愛すべきひとだった。今でも時々思い出す。
思うように生きられず、思うような書くことが出来ない自分に比べ、好きなように生きて、好きなように書いて実にうらやましいひとと思うのだが、本人の耳にそんなことが入ったら、「おれだって好きなように生きて、好きなように書いた訳じゃない」と言われそう。
その息子さんだが、やはり生きて生活するだけでは満足できないらしく音楽をやっている。それも迷いながらで、やはり父の子である。
夕方、暗くなって夕食も済み、家の出入り口の門扉を閉めてしまった後、ドドドドド......という響き。長男のアポ無し帰宅である。この寒いのにと思ったらオートバイを家に置きに戻ったらしい。大事なオートバイをいつまでも勤務先の駐輪場に置いておく訳にはいかないだろう。
帰宅しても親とあまり会話をしないが、考えてみれば自分だってあの年頃ではそうだったのだから、放っておこう。物書きのはしくれとしては、その思考や感情の動きをもっと把握しなければならないのだが、まったく把握できない。
これを焼きがまわったという。若者に期待しよう。
0 件のコメント:
コメントを投稿