世界は一個に統一されている。
あるいは人間は一個の統一された存在である。
あるいは小説は一個の固定された視点から語られている。
それが実はとても不合理なことだと思った瞬間から、私の創作は変調をきたして書いても書いても満足できず、完結しない断片にしかならなくなった。
統一された世界や人格が信じられなくなった以上、世界も人間も一個の破片でしかない。
そんな諦念をいだいてなお小説など書けるのだろうか?
などと考えつつ。
書きつつ。
ついに原稿締切日である2008年3月31日が過ぎようとしているけれど、私は未だに破片をつなぎ合わせようとしている。すべてのピースをつなぎ合わせても世界は一つにならないし、人間も決して一個の存在にはなりえないのかもしれないのに。
Boojum! あるいは、さよなら三角また来て四角。
(言語表現を突き詰めれば、呪文とほぼ同じになります)。
破片をつなぎ合わせなくてもいいのではないか、破片のみを、書くことができるかもしれない…、と考え込みました。世界が破片の集まりだとしたら、破片ひとつが複雑怪奇で、どれだけ書いても書ききらないほど凄いものなのでは、とつらつら考えます。
返信削除私も、文字通り、自分の破片であるところの脳の破片で考える、肉体の「破片」を描くことが、どれだけ出来るかな、と次に書く作品のことで考えているところでしたので。
うまくいくにしろ、いかないにしろ、試してみて、まあ、失敗して元々ですよね。元々に戻ったからといっても、何もしなかったよりは、「何かした」「煩悶した」時間が現実にあるわけだし。
破片のまま出すほかないとは思っています。が、少しお行儀が良すぎて、もっとグロテスク、アラベスクも欲しかったなあ、と。
返信削除まあ、ひとつのまとまりのある小説を書く気が最初から無かったのだから、今回は仕方ないですね。
まともな書き手の方には「なんじゃ、これ」と言われそうですが、実はひとの意見を余り気にしないたちなのです。