2010年11月8日月曜日

自分を書かない

 先日送られて来た「S作家」のS田君の小説とも散文詩とも区別がつかない掌編3編がいい。3編とも書かれている内容は極めて私的なのだが、書いているS田君が書かれているS田君=つまり自分自身をきちんと客観して書いているのに感心。しかもどこか、カフカの小説とも散文詩とも区別がつかない「観察・国道の子供たち」を思い出させてくれるような文体。
 
 私は虚構派で私小説反対派と目され勝ちだが、必ずしも私事を書いてはいけないと言っているのではない。他人を見るような目つきで自分を見て書けたらすごい小説になるのであるけれど。私は自分をそういう風に客観的に見ることが出来ないから自分を書かないだけ。

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