2010年7月31日土曜日

epub VS pdf、あるいは遥か彼方のITユートピア

 iPadで電子書籍が読めるということで、そのepubというファイルに急にスポットが当っている。そのepubファイル(それも日本語)をネット上で探して、パソコンで読めないかと思って、調べた。
 するとepubで電子出版するウェブサイトがいくつか見つかって、無料と表示されているepubファイルをいくつかダウンロードした。そのファイルをダブルクリックしても読めない。いわゆるReaderが必要だが、iPadやiPhoneのReaderであるiBooksはiPadやiPhoneで使えるだけでiTuneやパソコンでは使えないらしい。iPadやiPhoneを買わないと読めないというのはIT時代に相応しくないいやらしさである。(だいたいインターネットという仕組み自体が、国境も法律も無く情報も無料、という一種のアナーキー(無政府)から成り立っているという面があるのだから、そういう場所でお金を稼ごうとするとこういういやらしい仕組みに頼らざるを得ない。しかし、優秀でボランティア精神に満ちた技術者たちがたちまちそれに対応する無料のアプリケーションを作ってしまう)
 と思っていたら、もうブラウザであるFirefoxのアドオンでEPUBReaderというのがあるのだと判った。Firefoxはこのパソコンにもう入っているので、アドオンを追加するのは簡単である。それからAdobeのフリーソフト「Adobe Dijgital Editions」でもepubファイルを読めるというのでダウンロードし、インストールした。
 そしてダウンロードした無料日本語epub電子書籍を開いてみた。
 ギャあ! 確かに縦書きで電子本風ではありますが、そのフォントのお粗末さ。これではウェブ上で見る日本語縦書きのページのフォントと同じではありませんか。
 私は、印刷されたページに近いものが電子本としてウェブ上に上梓されていると思っていましたので、このフォントを見ただけで絶望してしまいました。
 考えてみればepubの本文自体がXHTMLとかいうのでウェブで通用するフォントで表示されて当然かもしれない。
 などど考えつつ別のepub文書でツイッターでの短歌を集めたらしい合同歌集を開いたら、それは印刷用とおぼしきフォントで縦書きされているではありませんか。うーん、小説もこんな感じの電子本にできたらいいなあ、と思ったのだけど、まてよ、これはひょっとするとPDFなのかなと画面上で右クリックしてみたら、ありゃ、「名前をつけて画像を保存」があるではありませんか。そこをクリックして保存したファイルの拡張子を見たら「jpg」、やはり画像にしてepubに貼り付けているのでした。そのjpg画像の元はpdfに相違ありません。

 そんなくらいだったら、最初からpdfで、Adobe Readerで読んだ方がずっとましだし、楽じゃないですか、パソコンで読めずiPadやiPhoneを買わないと読めないepubファイルなんかより、簡単にネットを通じてパソコンで読め、印刷にも耐えうるpdfファイルの方がいいではありませんか。少なくとも印刷媒体とインターネットの双方で小説を読み、また書いたものを発表しようとしているアマチュア物書きにとっては、お金を出さないと読めない・発表できないシステムなど、前近代的資本主義の尻尾にすぎないのです。
 ちなみに、同じ電子書籍リーダーであるAmazonのKindleは今のところepubは読めないがpdfは読めるらしいし、Sony Readerもpdfが読めるらしい。
 素人考えだが、iPadやiPhone、KindleやSony Readerといった携帯端末だけでなくパソコンでも共通してpdfを読めればそれでいいではないかと思う。
 特定の機種や端末やアプリケーションを購入しなければ読めない電子書籍など、誰も読みたくないでしょう。
 しつこいようですが、インターネットというグローバルで国境も法律もないアナーキーな仮想世界を使い、情報を売ってお金を稼ごうとしても無駄なのにね。それらは、無報酬無私の精神で夜も眠らずに無料なアプリケーションやプラグインやアドオンを作成している技術者たちのおかげで、じきに無料で入手できる情報になってしまうのです。
 今日の行き詰まった資本主義体制を唯一打破できる力を持っているのも、インターネットという仮想だがグローバルで国境も法律もないアナーキーな世界なのかもしれません。
 今日の行き詰まった社会主義体制を唯一打破して新しく生まれ変らせることができるのも、インターネットという仮想だがグローバルで国境も法律もないアナーキーな世界なのかもしれません。
 その先に見えるのが本当の共産主義。そうでないと人類が生き延びることが出来ない。
 (って、ムチャクチャな夢想......お後がよろしいようで......) 


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