にこにこしてとてもいい顔をして「持って来て」というから届けたのに、あったから要らないという電話がかかって来た。だから、ひとり暮らしの高齢者は怖い。
つべこべ言っても仕方なく、明日、さっさと引き取りに行った方がすっきりする。
こういう些細な出来事でも小説のディテールにはなるのでしっかり記録しておかねばならない。こういうディテールできっちり支えられた小説は、たとえそれが掌編であってもかなりな現実味を獲得する。
またまた偏愛書の一冊である井上光晴の「だれかの関係」(こんなに安いの?! 泣)を開いている。
「りんご」、「お菓子の時間」、「ナイヤガラ」、「海辺のシチュー」、何度も読んですっかり頭に入っているのだけど、また読み返したくなる。
この40の短編、いや掌編集は昔、「文學界」が井上光晴に数年ずっと書かせて掲載したものをまとめた単行本で、文庫化もされていないと思う。
それから、やはり「文學界」が十二ヶ月連続で丸山健二の短編を掲載した、それをまとめたのが「水に映す」。これにも「バス亭」とか「青い帽子の女」とか、すごい短編があった。
昔の「文學界」はそれでもいい仕事をしていたものだ。
今? (ーー;)
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