エディプス・コンプレックスは子が父親に抱くコンプレックス(観念複合)であり、エレクトラ・コンプレックスは娘が父に抱くコンプレックス(観念複合)であるのだろうが、そう簡単に決めつける訳にもいかない。
第一、これまでの日本人は、コンプレックス(complex)という言葉に「劣等感」という意味を直結させてしまうことが多かった。
なぜ、コンプレックス(complex)が「劣等感」なのか?
古代ギリシャでテーバイの王にまでなったエディプスは、実は父を殺害し母を妻とするという苦渋の存在であった。
なぜ、エディプス父を殺さねばならなかったのか?
なぜ、エディプスは母を妻としなければらなかったのか?
なぜ、エレクトラは母を殺害しなければならなかったのか?
その疑問に対する答えは無い。
無いけれど、息子が父殺し、娘が母殺しの宿命を負っているのは間違いない。
息子が母を殺害し、娘が父を殺害する事例が仮にあったとしても、それはエディプス・コンプレックスやエレクトラ・コンプレックスの反照に過ぎないと判断して構わない。
同じような思考をしてみれば、この度の「東北関東大震災」についても答えは無い。
なぜ、彼らの家が命がかくも簡単に失われたのか?
なぜ、津波に巻き込まれて行方知れずになったり死んだりしたのが、私ではなく彼らだったのか?
答えは無い。
だから私は、この深重なコンプレックス(観念複合)の海に沈まざるを得ない。
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